皇室とともに
日本会議メールより
安倍総理基調講演抜粋
■不測の事態を防ぐため
世界が待ち望んでいるのは,わたしたちの海と,その空が,ルールと,法と,確立した
紛争手続きの支配する場となることです。
最も望まないものは,威圧と威嚇が,ルールと法にとってかわり,任意のとき,ところ
で,不測の事態が起きないかと,恐れなければならないことです。
南シナ海においては,ASEANと中国の間で,真に実効ある行動規範ができるよう,
それも,速やかにできるよう,期待してやみません。
日本と中国の間には,2007年,私が総理を務めていたとき,当時の温家宝・中国首
相との間で成立した合意があります。日中両国で不測の事態を防ぐため,海,空に,連絡
メカニズムをつくるという約束でした。
残念ながら,これが,実地の運用に結びついていません。
私たちは,海上での,戦闘機や,艦船による危険な遭遇を歓迎しません。交わすべきは
言葉です。テーブルについて,まずは微笑みのひとつなり交わし,話し合おうではありま
せんか。
両国間の合意を,実施に移すことが,地域全体の平和と安定につながる。私はそう確信
しています。
■ASEANへの支援
ASEAN各国の,海や,空の安全を保ち,航行の自由,飛行の自由をよく保全しようと
する努力に対し,日本は支援を惜しみません。では日本は何を,どう支援するのか。それ
が,次にお話すべきことです。
フィリピン沿岸警備隊に,新しい巡視艇を10隻提供することに致しました。インドネ
シアには,既に3隻,真新しい巡視艇を無償供与しました。ベトナムにも供与できるよう
,必要な調査を進めています。
日本が実施する援助全般について言えることですが,ハード・アセットが日本から出て
行くと,技能の伝授に,専門家がついていきます。そこで必ず,人と,人のつながりが強
くなります。職務を遂行すること,それ自体への,誇りの意識が伝わります。
高い士気と,練度が育ち,厳しい訓練をともにすることで永続的な友情が芽吹きます。
フィリピン,インドネシア,マレーシア3国だけで,沿岸警備のあり方について日本か
ら学んだ経験のある人は,250人をゆうに上回っています。
2012年,ASEAN主要5カ国から海上法執行機関の幹部を日本へ招いたときは,
1カ月の研修期間中,1人につき日本の海上保安官が3人つき,寝食をすべて共にしまし
た。
「日本の場合,技術はもちろん,1人1人,士気の高さがすばらしい。持って帰りたい
のは,この気風だ」と,マレーシアからの参加者は言ったそうです。私たちが本当に伝え
たいことを,よくわかってくれたと思います。
日本はこのほど,防衛装備について,どういう場合に他国へ移転できるか,新たな原則
をつくりました。厳格な審査のもと,適正な管理が確保される場合,救難,輸送,警戒,
監視,掃海など目的に応じ,日本の優れた防衛装備を,出していけることになりました。
国同士で,まずは約束を結んでからになります。ひとつひとつ厳格に審査し,管理に適
正を図ることを心がけつつ進めていきます。
ODA,自衛隊による能力構築,防衛装備協力など,日本がもついろいろな支援メニュ
ーを組み合わせ,ASEAN諸国が海を守る能力を,シームレスに支援してまいります。
■「新しい日本人」とは
自由と人権を愛し,法と秩序を重んじて,戦争を憎み,ひたぶるに,ただひたぶるに平
和を追求する一本の道を,日本は一度としてぶれることなく,何世代にもわたって歩んで
きました。これからの,幾世代,変わらず歩んでいきます。
この点,本日はお集まりのすべての皆さまに,一点,曇りもなくご理解をいただきたい
。そう思います。
新しい日本人は,どんな日本人か。
昔ながらの良さを,ひとつとして失わない,日本人です。
貧困を憎み,勤労の喜びに普遍的価値があると信じる日本人は,アジアがまだ貧しさの
代名詞であるかに言われていたころから,自分たちにできたことが,アジアの,ほかの国
々で,同じようにできないはずはないと信じ,経済の建設に,孜々として協力を続けまし
た。
新しい日本人は,こうした,無私・無欲の貢献を,おのがじし,喜びとする点で,父,
祖父たちと,なんら変わるところはないでしょう。
新しい日本人とは,最後に,この地域の平和と,秩序の安定を,自らの責任として,担
う気構えがある日本人です。
人権や,自由の価値を共有する地域のパートナーたちと,一緒になって,アジア・太平
洋の平和,秩序を担おうとする意欲の持ち主です。
そんな新しい日本人のための,新しいバナー,「積極的平和主義」とは,日本が,いま
までより以上に,地域の同輩たち,志と,価値を共にするパートナーたちと,アジア・太
平洋の平和と,安全,繁栄のため,努力と,労を惜しまないという,心意気の表現にほか
なりません。
米国との同盟を基盤とし,ASEANとの連携を重んじながら,地域の安定,平和,繁
栄を確固たるものとしていくため,日本は,骨身を惜しみません。
私たちの行く手には,平和と,繁栄の大道が,ひろびろと,広がっています。次の世代
に対するわれわれの責任とは,この地域がもつ成長のポテンシャルを,存分に,花開かせ
ることです。
日本は,法の支配のために。アジアは,法の支配のために。そして法の支配は,われわ
れすべてのために。アジアの平和と繁栄よ,とこしえなれ。
■不測の事態を防ぐため
世界が待ち望んでいるのは,わたしたちの海と,その空が,ルールと,法と,確立した
紛争手続きの支配する場となることです。
最も望まないものは,威圧と威嚇が,ルールと法にとってかわり,任意のとき,ところ
で,不測の事態が起きないかと,恐れなければならないことです。
南シナ海においては,ASEANと中国の間で,真に実効ある行動規範ができるよう,
それも,速やかにできるよう,期待してやみません。
日本と中国の間には,2007年,私が総理を務めていたとき,当時の温家宝・中国首
相との間で成立した合意があります。日中両国で不測の事態を防ぐため,海,空に,連絡
メカニズムをつくるという約束でした。
残念ながら,これが,実地の運用に結びついていません。
私たちは,海上での,戦闘機や,艦船による危険な遭遇を歓迎しません。交わすべきは
言葉です。テーブルについて,まずは微笑みのひとつなり交わし,話し合おうではありま
せんか。
両国間の合意を,実施に移すことが,地域全体の平和と安定につながる。私はそう確信
しています。
■ASEANへの支援
ASEAN各国の,海や,空の安全を保ち,航行の自由,飛行の自由をよく保全しようと
する努力に対し,日本は支援を惜しみません。では日本は何を,どう支援するのか。それ
が,次にお話すべきことです。
フィリピン沿岸警備隊に,新しい巡視艇を10隻提供することに致しました。インドネ
シアには,既に3隻,真新しい巡視艇を無償供与しました。ベトナムにも供与できるよう
,必要な調査を進めています。
日本が実施する援助全般について言えることですが,ハード・アセットが日本から出て
行くと,技能の伝授に,専門家がついていきます。そこで必ず,人と,人のつながりが強
くなります。職務を遂行すること,それ自体への,誇りの意識が伝わります。
高い士気と,練度が育ち,厳しい訓練をともにすることで永続的な友情が芽吹きます。
フィリピン,インドネシア,マレーシア3国だけで,沿岸警備のあり方について日本か
ら学んだ経験のある人は,250人をゆうに上回っています。
2012年,ASEAN主要5カ国から海上法執行機関の幹部を日本へ招いたときは,
1カ月の研修期間中,1人につき日本の海上保安官が3人つき,寝食をすべて共にしまし
た。
「日本の場合,技術はもちろん,1人1人,士気の高さがすばらしい。持って帰りたい
のは,この気風だ」と,マレーシアからの参加者は言ったそうです。私たちが本当に伝え
たいことを,よくわかってくれたと思います。
日本はこのほど,防衛装備について,どういう場合に他国へ移転できるか,新たな原則
をつくりました。厳格な審査のもと,適正な管理が確保される場合,救難,輸送,警戒,
監視,掃海など目的に応じ,日本の優れた防衛装備を,出していけることになりました。
国同士で,まずは約束を結んでからになります。ひとつひとつ厳格に審査し,管理に適
正を図ることを心がけつつ進めていきます。
ODA,自衛隊による能力構築,防衛装備協力など,日本がもついろいろな支援メニュ
ーを組み合わせ,ASEAN諸国が海を守る能力を,シームレスに支援してまいります。
■「新しい日本人」とは
自由と人権を愛し,法と秩序を重んじて,戦争を憎み,ひたぶるに,ただひたぶるに平
和を追求する一本の道を,日本は一度としてぶれることなく,何世代にもわたって歩んで
きました。これからの,幾世代,変わらず歩んでいきます。
この点,本日はお集まりのすべての皆さまに,一点,曇りもなくご理解をいただきたい
。そう思います。
新しい日本人は,どんな日本人か。
昔ながらの良さを,ひとつとして失わない,日本人です。
貧困を憎み,勤労の喜びに普遍的価値があると信じる日本人は,アジアがまだ貧しさの
代名詞であるかに言われていたころから,自分たちにできたことが,アジアの,ほかの国
々で,同じようにできないはずはないと信じ,経済の建設に,孜々として協力を続けまし
た。
新しい日本人は,こうした,無私・無欲の貢献を,おのがじし,喜びとする点で,父,
祖父たちと,なんら変わるところはないでしょう。
新しい日本人とは,最後に,この地域の平和と,秩序の安定を,自らの責任として,担
う気構えがある日本人です。
人権や,自由の価値を共有する地域のパートナーたちと,一緒になって,アジア・太平
洋の平和,秩序を担おうとする意欲の持ち主です。
そんな新しい日本人のための,新しいバナー,「積極的平和主義」とは,日本が,いま
までより以上に,地域の同輩たち,志と,価値を共にするパートナーたちと,アジア・太
平洋の平和と,安全,繁栄のため,努力と,労を惜しまないという,心意気の表現にほか
なりません。
米国との同盟を基盤とし,ASEANとの連携を重んじながら,地域の安定,平和,繁
栄を確固たるものとしていくため,日本は,骨身を惜しみません。
私たちの行く手には,平和と,繁栄の大道が,ひろびろと,広がっています。次の世代
に対するわれわれの責任とは,この地域がもつ成長のポテンシャルを,存分に,花開かせ
ることです。
日本は,法の支配のために。アジアは,法の支配のために。そして法の支配は,われわ
れすべてのために。アジアの平和と繁栄よ,とこしえなれ。
ルーズベルトが日本に戦争を仕掛けた