「不況を拡大するマイナス・バブル
-恐るべきチューリップ・バブルー」
神奈川大学経済学部教授
小山 和伸 著 1900円
この本は400年近くも前のチューリップ・バブルにまで遡って、その後も無数に
繰り返されてきたバブルの発生と崩壊について、そこに共通して流れている
論理を探ろうとしている。
次に書かれるところを読んで、成るほどと、思った。
自分は、まだ、大丈夫。
改めて大事にせなアカンと思った。
バブルの被害を受けない為には、
P93抜粋
この引力に逆らい得る本物の力は、生業である自分の仕事に対する愛情・愛 着、そして誇りでしかない。三部作物語の「正直者」も、単に常識的な堅実家という だけではなく、自分の作り上げる織物に対する愛着と誇りを持っていれば、仕事道 具を質入れしてチューリップ相場に参入するなど、到底賛同の余地のない話となろ う。自分ながら惚れ惚れするような仕上がりの織物、美しい糸が織りなす立体的な
風景画の世界、滑らかな手触り、それを手にする人々の喜び・・・・。こうした充実 感こそが、手っ取り早くカネを手にし得るために本業をそっちのけにする生き方に
与しない、バブルの引力に対する唯一最大の積極的な抵抗力である。
こうした職業観や生活感は、実は企業の経営理念と深いつながりがある。
実に、的を得ている言葉だと思います。が、人間は、欲の塊でいざという時にこれを続けられるかに掛かっているのではないでしょうか。
日々、努力をして技術向上に邁進あるのみ。楽して・・・という気持ちに自制心を
持ち続けることでは。
みなさんも、この本を読んでみては如何でしょう。