「ショック・ドクトリン」としての9月入学

           皇室とともに

9月入学、始業式を議論していますが。

教育基本法に基づき教育議論を行う、に違反する。

国家及び社会の形成者を育成するのが、教育の目的ですから日本の伝統と文化を破壊する9月入学、始業式は議論してはならない。また、教育の目標五には、日本の伝統と文化を尊重しとあります。違反していますね。論外なのです。伝統文化を破壊することで共産主義化して支配するという戦略をグローバリストはとります。ジェンダーフリー教育も同様です。敵の土俵で戦わない、己の土俵を戦場にして相手と戦う。

 

三橋貴明の「新」経世済民新聞』  2020年5月8日  ショック・ドクトリン」としての9月入学  From 施 光恒(せ・てるひさ)     @九州大学


こんにちは~(^_^)/

 9月入学の議論が結構、登場してきましたね。 大阪の吉村洋文大阪府知事などが強く主張しているようです。

 吉村知事ら推進派の主な論拠は、「9月まで休校にし、そこからあらためて新しい学年を始めた方が余裕をもって学習の遅れを取り戻せるし、地域間格差なども生じない」ということ、および「9月入学が欧米先進国では多い。グローバル・スタンダードであり、それに合わせるべきだ」ということのようです。

 私は9月入学には反対です。9月入学への制度変更の主張って、これ、一種の「ショック・ドクトリン」ではないでしょうか。

 「ショック・ドクトリン」は、カナダのジャーナリストのナオミ・クラインが同名の著書で描き出したものです。地震津波、水害などの大災害や戦乱など多くの人々が混乱に陥っているときに、それに乗じ、混乱からの復興を装いつつ、新自由主義的な大規模な社会改造をどさくさ紛れに進めてしまうという新自由主義者がよく使う手法です。 https://www.iwanami.co.jp/book/b262196.html

 今回の9月入学も、少し前によく議論されていた大学の秋入学と同様、国内外の経済界からよく出てくる要望です。9月入学になれば、米国などの学校に日本人の児童・生徒・学生が留学しやすくなります。(本当にそうなのかどうか私は疑問に思っていますが、少なくともそういう印象を一部の児童・生徒・学生やその親に与えることはできます)。

 ですので、米国の大学業界や日米の教育産業(受験産業)、留学産業には、新たなビジネスチャンスが数多く生まれます。

 吉村知事にそういう意図があるかどうかはわかりませんが、9月入学の議論には、今後、内外の教育産業、留学産業から強力な後押しがあるのではないでしょうか。

 ですが、「国家100年の計」であるべき教育の問題に経済的利権が絡むと判断を誤り、ロクなことにならないのは、昨年、急遽中止された大学入試への英語民間試験導入の件で日本の教育関係者は身に染みてわかったはずです。同じような過ちを繰り返し、教育現場をさらに混乱させてしまうのは避けるべきでしょう。

 そのほかにも、9月入学に反対の論拠はいくつもあります。

 (1)コロナ禍で、教育現場はただでさえ混乱し仕事が山積している。ここで9月入学開始ということになれば(たとえ今年ではなく来年9月から正式に開始するとしても)、学校内の行事や制度から、各種法令の改正、会計年度と学校暦がずれることへの対処などに至るまで様々な事柄を変えなければならない。そのため膨大な事務作業が発生する。コロナで疲弊している教育現場の仕事をさらに大幅に増やすのは問題である。

 (2)大規模な変革をする際は、各種の教育現場や業界、地域社会など多種多様な集団や団体の声に真摯に耳を傾け、慎重に意見を集約していかなければならない。(大学入試での英語民間試験導入はこれができていませんでした…)。コロナで混乱している現在では、そういう作業はいつにもまして行いにくい。今は大きな変革をする適切な時期ではない。

 (3)コロナ禍の行方はまだわからない。約100年前のスペイン風邪のように、いったん収まったように見えたとしても秋や冬に第二波、第三波と再び感染が広がる恐れも否定できない。9月入学を進めれば、丸く収まるというものではない。

 (4)多くの大学ですでに学期は始まっているし、青森や鳥取などではすでに一部の小中学校や高校でも学期を始めている。9月から一斉に再開というのはすでに現状に即さない。

 (5)推進派の論拠である「教育の地域間格差の是正」は、9月入学にどのようにつながるかは不透明。9月入学により推進派の望む「教育のグローバル化」がさらに進むことになれば、学校教育への受験産業などの進出が進み、教育費が高騰する可能性が高い。かえって教育格差は大きく広がり、国が調整できる範囲を大きく超えてしまうのではないか。

 また、これらに加えて、いやこれら以上に私が重要だと思う9月入学反対の論拠は、「9月入学が国民の絆を弱めてしまうのではないか」ということです。

 今回のコロナ問題で明らかになったことの一つは、コロナ禍のような難局に対処するには、国民の結束や協調が何より重要だということです。

 特に、日本ではそうではないでしょうか。中国のようにプライバシーに関する情報もすべて集めハイテクを用いて国民の行動を国家が監視・統制するという手は、日本では使えません。また、欧米諸国のように外出規制などを厳しい罰則で徹底するというわけにも、日本は行きません(法整備上も日本では難しいでしょうし、おそらく多くの国民がそうした厳しい統制を好まないでしょう)。

 ですので、日本では特に、難局に対処するためには国民相互の絆が必要です。

 国民相互の絆を形作っているものはいろいろあるでしょうが、特に「記憶や体験の共有」が挙げられます。

 大きなところでは災害や戦争の記憶ですが、ほかにもお祭りや季節の行事、生活様式の共通性などから得られる記憶も重要です。

 多様化した現代社会では、学校教育がもたらすさまざまな共通の経験や感覚から生じる記憶も大切です。

 実際、最近、「東大王」など、学校で習う事柄を題材としたクイズやバラエティのテレビ番組が増え、人気もあるようです。これは、学校で習ったようなことであれば、日本の多くの人々が、世代を超えて持っている知識であり体験であるということに由来しているのだと思います。

 ですので、学校教育の制度を大きく変えることは、変更以前と以後の世代間に大きな分断を生じさせてしまう恐れがあります。

 よく「9月入学や秋入学がはじまったら、桜の下での入学式や卒業式がなくなってしまう」という意見、および、それに対する「情緒的な意見に過ぎない」という反論をしばしば耳にします。

 私は、9月入学になったら桜がない卒業式や入学式になってしまうというのは「情緒的だ」という具合に簡単に片づけられない重要な問題だと思います。現代日本では「桜と卒業式や入学式」という結びつきは、世代を超えた国民を結び付ける記憶の絆、イメージの絆だからです。

 例えば、卒業を題材にしたこれまでの多くの音楽や小説、映画なども、9月入学が決まれば、その後の世代はあまり楽しめなくなる可能性も出てきます。

 9月入学になってしまえば、卒業式や入学式だけではなく、各種の学校行事や部活動、受験などの記憶もこれまでとは異なるものになってしまうでしょう。

 例えば、甲子園の高校野球も様変わりします。3年生が参加できなくなるので「夏の甲子園」の盛り上がりはなくなるでしょう。甲子園を題材とした多数の小説や映画、マンガなども新しい世代には親しみが感じられないものとなってしまいます。

 国民の絆は、こういう一見、些細な事柄、日常の事柄の積み重ねでできています。9月入学は、そうした絆の弱体化を招くことにつながる恐れが大きいのではないでしょうか。

 今回のコロナ禍がいつまで続くか、まだよくわかりません。第二、第三の波がくる恐れは否定できません。国民の一体となった対処は、今後もますます求められるはずです。

 コロナが幸いにして鎮静化するとしても、同様の感染症、災害、国際紛争の高まりなど日本が今後も、さまざまな難局を経験することは間違いありません。

 「国民の絆」はどのようにできているか、それはいかに大切であるか、それを強く保っていくためには何が必要か。政治や経済を論じるときに、こうした観点は非常に重要です。今回、9月入学を議論するとしても、大いに考慮すべき事柄なのです。

 

長々と失礼しました…

<(_ _)>

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教育基本法に基づく教育を行う(教育議論を行う)とは、

教育基本法 教育の目的・教育の目標・教員・家庭教育 に基づいて行うということ


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