盤渉調はもっぱら葬送曲

       誕生日の木と木ことば
        11・28 ハゼノキ 真心
 
 『教訓抄』には「竹林楽」大国の葬送のときに奏するので、お祝いのときには絶対に演奏してはいけないと書かれている。
皇室のご葬儀のときにだけ演奏される歌曲が誄歌です。
                                           るいか
 
 第1.なづきの 田の稲幹に 稲幹に はひ廻ろふ 野老蔓
                     いながら                もとほ     ところづら
 第2.浅小竹はら 腰なづむ 空は行かず 足よ行くな
       あさじぬ       こし         そら  ゆ       あし  ゆ
 第3.海がゆけば 腰なづむ おほかはらの 植草 海がはいざよふ
                                             うえぐさ  うみ
 第4.浜っ千鳥 浜よは行かず 磯づたふ
 
第1・2の歌曲で御せん、幣物をご霊前に差し上げ、
                       へいもつ
第3・4の歌曲で御せんを下げる。
伴奏には和琴が1つだけ用いられて、他の楽器は使用されない。
 「雅楽鑑賞」より
 
 
    誄歌は天皇陛下様の曲であるから、国民は用いてはいけないと楽家の方
    から教えられております。
    盤渉調は、音階の醸し出す雰囲気が四季の冬を表しております。
    雅楽は、宴楽として日本に伝来しました。本来、葬送曲はありません。
    一番しんみりとして、葬式に合うだろうということで慣例として葬儀に使用され
    ているとも聞いています。盤渉調でなければならないものではありません。
 
 
心が洗われ、私たちの琴線にふれる 笛の音を お楽しみください