皇室とともに
英語を子どもに教えるな
英語は、日本人全員がマスターしなければならない事ではない。日本を移民国家にしない為にも日本人の多くは日常英会話は出来ない方がよい。では、何の為に外国語を学ぶか?海外の情報を日本語に翻訳された本を読んで学べるようにすることも一つの目的だ。日本防衛のために外国語を学ぶ。優れた外交官、通訳を育てる。その為には、まず母国語をしっかりと身に付ける事だ。そして、日本の伝統や文化をしっかりと学び理解していないと外国の文化は理解できない。文科省の教育では、日本の伝統や文化についてとても疎かにする指導がなされている。教員も事なかれ主義で多くが教えないでいる。保護者もそうだ。「英語を子どもに教えるな」という本は、早期教育は、英語も母国語もダメするから止めましょうという提案だ。しかし、バイリンガルを育てるにはこうしたことに留意するといいですよと「親が留意すべき10のポイント」を示している。詳しくは、この本をお読みください。
ポイント8 子どもの「リサーチ力」を高めよう
英語を使える大人になるために、子どもの時から養っていかなければならない。
基本能力
(1) 注意深く聞く力
(2) 質問する力
(3) 本を読み取る力
(4) 鋭い感性
(5) 自分で判断し選択する力
高度なコミュニケーション能力を養うために
小学校へ入学し、高学年になるまでの間に、親子共「楽」を実践しなが
ら、「わが家の歴史」について親子一緒にリサーチすることをぜひ行って
人の親は、子どもと共同で課題に取り組もうとする点、それを教師の側も
奨励している点、さらに最後のプレゼンテーションの部分で工夫を凝らす
点に、日本には見られない特徴がある。
・私たちが国際場面で諸外国の人々と互角に渡り合っていきたいと考えるならば、子どもの時からリサーチに基づいて考えをまとめ、効果的に発表できる能力を鍛えていかなくてはならない。そのために非常に役立つ方法が、「わが家の歴史をリサーチすること」なのである。
具体的には以下の手順に従って、リサーチを進める。
(1)選択する(決める)
まず、どこまでさかのぼって調べるかを決める。初めての場合、子どもが生まれた時までたどってみるのが無理がなくてよいだろう。作業しているうちに、子どもが興味を見せ始め、もっと調べてみたいと言い出したら、親である自分自身が生まれた時までさかのぼってみよう。
次に、なにを調べるかを決める。この時に非常に役立つのがアルバムやホームビデオである。どんな出来事があったのかを思い出す。
この他に、子ども時代に集めていたもの、学生時代の趣味が何であったかを振り返るのも、調べるべき事柄を発見するのにとても役立つ。
(2)調べる(集める)
(1)の作業によって、わが家の歴史を特徴づける出来事を選び出したら、
これらの出来事について調べてみるのが次の段階である。
生まれた時に、社会はどんな情勢だったのか。好きだった歌手を軸に、わが家の歴史を調べてみようと決めたら、その頃どんな歌が流行していて、それがどのように変化していったかを、図書館、博物館、インターネットを利用して調べる。
写真、ホームビデオで注目した出来事については、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚のおじさん、おばさん、友だち、先生を取材して、同じ出来事であってもとらえ方がどのように異なるかを知ることは、とてもよい経験になる。
(3)分析する(分ける)、判断する(まとめる)
調べた事柄は、付箋やカードなどに書き込んでおくと、分析し、判断する時に非常に作業がしやすくなる。大きめの紙の上に、同じ出来事や同じ仲間の出来事のカードごとに分類して並べてみれば、どの出来事が、「わが家の歴史」においてより大きな意味を持っていたかが一目瞭然となる。
(4)文章化・視覚化する(表す)
著者は、「絵巻物」という形で、親子共「学」の成果をまとめるのがよ
いと考えている。「わが家の歴史」を代表する出来事を、絵で流れと
して描くのである。子どもは、絵を描くことが大好きである。しか
し、クレヨンなどで思いっきり絵を描く経験が少なくなってきてい
る。主要な出来事は大きな絵で、そうではない出来事は小さな絵で表
現し、絵の脇に、出来事に関する簡潔なコメントや人物のせりふなど
を書き込みながら、だんだん昔へタイムスリップしていく「絵巻物」
をぜひとも楽しみながらつくってほしい。「絵巻物」は、日本古来の
表現方法であり、日本が世界に誇る絵本文化、マンガ文化の国に成り
得た原点であるともいえる。
将来、この「絵巻物」を外国人との交流の時に披露すれば、外国人の賞賛と尊敬を得ることは間違いないし、日本の伝統文化の素晴らしさを世界に伝えることができる。
(5)プレゼンテーションを行う(わからせる)
最終段階は、つくりあげた「絵巻物」を中心に、取材の際に撮影した
写真やビデオを利用しながら、「わが家の歴史」を発表する機会を持
つことである。
どのくらいの声量やスピードだと相手が聞きやすいか、どのように話をまとめると聞いている相手は退屈しないか、どのような姿勢、目線で発表するとかっこいいか、といったことを親子で綿密にリハーサルすべきである。なぜなら、本番の発表以上に、リハーサルの過程が、日本人が欧米人と比べて苦手とされているプレゼンテーション能力を磨くのに最適だからである。
「歴史感覚」
わが家の歴史について理解を深めることは、自分がどのような背景で生まれ育ち、今、どのような立場に置かれているのかを明確にする。それこそが、まさに一人一人が持っていなければならない「歴史感覚」といえるだろう。親が子とともに調べ、そしてその子が親となって自分の子と一緒に調べる。その時には祖父母として孫に歴史を伝える役目を果たすことになる。このようにして、「わが家の歴史」を語り継ぎ、記憶に残していくことが、国際場面で恥じることなく堂々と外国人に示すことができる。「歴史観」を形成することになる。
もういい加減に、文科省検定教科書様様という気持ちを捨てよう。どこが間違っているのかを追求できるようになることは、自主的に主体的に学ぶことになる。偏差値教育の弊害を少なくとも軽減できる。学ぶ目的は、より良き社会の形成者となって自分の居場所をつくることだ。