「樹は、いつ治療するのがいいんですか」
「悪くなっていると分かったら直ぐに手当するのが一番です。もちろん、夏場は
本格的に治療できません。応急処置を行ってから良い時期に行います。
ほっておくのはさらに、悪化させますので良くありません。元気にするには
土壌改良、腐朽を遅らせるには外科治療です。それも、樹に負担をかけない
診断・治療事例集」というカラーの本を出しています。根を切って土壌を改良
または、土を入れ替えて根を発根されるやり方です。わたしは、根を出来る限
り切らないで残し土壌を改良します。この差は歴然です。人に例えれば、胃や
腸を切らないで直すことです。ですから、5年も10年も経たないと結果が出な
いというのではなく治療後次の春に結果がでます。わたしがやって駄目なら
枯れる樹です。治療前には、この樹で無ければならないのか。別の樹を買っ
たほうが安いですよと教えます。納得づくで治療を始めます。
一番最良な治療時期は、1月20日までに治療が終わっていることです。
「TREE DOCTOR NO.8」のP130に
松井春夫理学博士が投稿 「樹木医から見た樹木の生理栄養学(1)
-季節的要因と衰退木の治療例ー に根の活動状況がグラフで示され
ています。1月下旬から活動し5月の頭にピークを向かえ6月下旬に最低と
なります。夏場は、環境がよくない。でも、ほって置くことは出来ない。根を
傷めないで酸素供給をする。とにかく、患者さんの立場に立って治療をする。
これが、足りないようだ。」
「オジサンのHPは、実際の治療が載っていて凄いですね。誰がやるん
ですか」
「もちろん、わたしが全部やるよ。でないと、良い治療が出来ない。人に言って
やってくれないからね。めんどくさいことをやる必要性が理解できないと駄目
また、治療は、心で直すもの。樹にも性(しょう)があってね。話をしながら
治療するんだ。だから、余計に良くなる。他人がやるよりも。以前、人の生き 死ににかかわる治療をやったことがあるよ。ガンを患って見えて奇跡的に
普通の生活を送って8年も経つ方がいる。松と自分を同じと思いこれが枯れ
たら自分も終わりと思っていた。その松が調子が悪いから治してくれと頼まれ
た。失敗は許されない。で、ゲン担ぎと松に交渉する為に半額で行った。
で、結果は成功。数年が経つが人も樹も元気。神経使ったよ。」
「もうかるでしょ。」
「成功報酬がもらえるならもうかるよ。でも、その時には、払ってくれないよ。
結果がでるまで神経使うから大変だよ。」
「ホントの事をいうから、仲間に嫌われてるんだ。」
「そう。それでいいの。分かってる人は、私じゃなきゃいかんと依頼される
からね。民間からまともに樹木医の日当を貰ってるんだから。責任重大。」
本を見て、自分の実力を知る事が出来ました。自称日本一。
東日本大震災で生き残った松が枯れたが、あんたがやれば助かったのに
といわれます。言うことを聞いてやってくださればできるはず。でも、そんなことより
正しい除線をして、復興させる事が最重要ですよとお客さんに言っておいた。
政府も被災地の首長も除線対策が間違っている。早く何とかして下さい。