太平楽の話

                   誕生日の木と木ことば
              10・14 ナナミノキ 礼節
 
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   「雅楽神韻」 東儀俊美著 ¥4800 価値ある1冊 
      雅楽を教えるのに参考となる副教材。学校の図書館にも1冊置きたい本。
     この本からです。詳しくはこの本をご覧下さい。
 
  太平楽(たいへいらく)
     左舞(さまい)の代表的な武の舞。
    「道行(朝小子)・破(武昌楽)・急(合歓塩)の三曲から出来ている。曲の由来
       みちゆき しょうこし    は ぶしょうらく   きゅう がっかえん
    は、「漢の高祖と項羽が覇上で会見したとき、項羽の臣の項荘が剣を抜き、
    舞ながら高祖を守ったので、項荘は高祖を殺害できなかった。この時の剣舞
    の形を舞に移して曲を作った。」というように「破」では鉾を持ち「急」では剣を
                                                        ほこ
    抜き四人で舞台を回りながら勇壮に舞う。
     装束は着けるだけでも大変で重さが約16.7キロもある。結ぶ紐は
    50ヶ所近くあるが鎧の下で結んであるのでガンジガラメである。そして、この
    装束は一人着けるのに二人がかりで三十分以上かかるので四人が着け
    終わるのに二時間以上かかる。最初に着けた舞人は舞わないうちからグッ
    タリとなってしまう。
     この曲は、昔から天皇の御即位の大饗に「万歳楽」と共に演奏される慣わ
    しになっている。平和を祝う曲である。鉾を振り、太刀を抜いて舞うため戦後
    しばらくGHQの命令で演奏できなかった。
     (昔の人は、平和を唱えるものではなく守るものであることを知っていた
      と思う。)
     四人舞というのは先ず四人が舞って、それがたとえ良く揃っていたとしても
    機械仕掛けの人形が踊っているようなもので面白くもなんともなく、観衆にも
    なんの感動も与えないだろう。強い個性(それぞれの芸術性ともいえる)を
    持つ四人がそれぞれの個性を主張しあいながら、ぎりぎりの線で融合し、
    協調しながら舞った時、初めて迫力と緊迫感のある舞楽ができる。
     (これは、聖徳太子の「和の精神」に通じるのではないか。「和」は自己の
      主体性を保ちながら他者と協調することであり、自己の主体性を失って
      他者と協調する「同」とは似ても非なるものである。)
 
心が表れ、私たちの琴線にふれる 笛の音を お楽しみください
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  元気ですかー。
 
                風邪にご用心                  
 
   がーんばっ