メドベージェフ

  おかげさまです     己に勝ーつ 
 
 JINF 国基研だより を読んで。
 
 木村汎北海道大学名誉教授は、言っておられる。
 メドベージェフ大統領の国後島訪問をめぐっては、2012年のロシア大統領選でライバルとなり得るプーチン首相に対してメドベージェフ大統領が己の立場を有利にしようとするデモンストレーション行為なのだから、日本側はあまり気にする必要はないという意見が多いようです。しかし、この見方は20%ほど当たっているだけで、80%は間違っていると思います。と。日本側が大騒ぎして当然の重大問題なのです。
 なぜ、そうなったか。
 わが国のロシア研究者のほとんどは、2012年の大統領選の前哨戦が既に始まっているとみています。それは部分的には当たっているが、大きく間違っているのは、メドベージェフとプーチンがライバル関係にあるとみている点です。実際にはプーチンがすべてを決めるわけで、メドベージェフがどのようなデモンストレーションを行っても、ほとんど効果はない。そのことを、メドベージェフはよく知っています。ただ、あと1年半ほど任期があるので、自分がレームダックにならないように目立つ行為をして、部下や一部の支持者を引き付けているにすぎません。
 2012年には98%の確立でプーチンが大統領に返り咲く。私はそう予想しています。にもかかわらず、ロシアの学者や評論家たちがわれわれに密着し、プーチンからメドベージェフへの政権禅譲説を吹き込む。それに引っかかった日本のロシア研究者たちが、東京に戻ってそのような見通しをオウム返しに説く傾向が顕著です。
 また、日本が持久戦に耐えれば四島は必ず返ってきます。妥協してはなりません。ロシアは、日本との友好関係がのどから手が出るほど欲しているからです。
 
 日本の研究者の愚かさに驚かされる。また、お人よしにも程があります。外交とは、国益を賭けた戦争です。騙されるほうが悪いのです。もっとしっかりして欲しいのと同時にこういう素晴らしい方を招かれた国基研は、素晴らしいです。あの、ハドソン研究所と堂々と意見交換をするところですから。
われわれも、政治家も国基研に耳を傾けるべきです。自分の為に。
 
国基研
 
心が洗われ、私たちの琴線にふれる 笛の音を お楽しみください